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看護師の医療行為拡大 規制改革会議で検討 高齢化で需要増

2022年11月27日(日)

朝刊に医療関係の記事があった。
看護職員の役割を見直そう、という。
医師の業務の一部を肩代わりする、というような。

どうすべきか……といわれて,なにか応じられるわけではないのだけれど,
看護師の養成課程がどうなっていたか,考えさせられる.

看護師の養成は,多く,「専門学校」――文部省の所管ではない――によって担われていた.
准看護婦なんて資格もあったな.
養成課程の大きな変化はいつだったか,
4年制の看護系大学が増えていった.それはそれでけっこうなことかとも思ったけれど,
でも,どうだったろうか.

ある公立大学が看護師の養成学部をつくるという,
が,それは短大だった.短期大学部を設置しようと.
それで,もう流れは,そしてあるべき看護師像を考えて,⒋年制ではどうか,と思ったが,
そうはならなかった.
それでも,何年か後に,結局4年制に移行したようだが.

では,4年制がほんとうによかったのだろうか.
よくわからない.
いくつかふしぎなことがあった.
かつて看護師の資格を取得した後,助産師あるいは保健師の養成学校に進んで,
その上で国家試験を受けて,助産師・保健師の資格を得る,ということになっていたが,
4年制のもとでは,そうはなっていないようだから.

コロナの元で,なんだか急に保健師だの,保健所だのが話題になっていたけれど,
いや,それでよかったのだろうか?



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看護師の医療行為拡大
規制改革会議で検討 高齢化で需要増
2022/11/27付日本経済新聞 朝刊

政府は医師の仕事の一部を看護師に任せる「タスクシフト」の本格的な検討に入る。規制改革推進会議の作業部会が28日、海外で普及する「ナース・プラクティショナー(総合2面きょうのことば)」制度の日本版を提起し、日本医師会などと実現に向けて協議する。高齢化で医療需要の急増が見込まれる。医師不足や医療界の働き方改革といった問題に対応しつつ、患者サービスの維持向上につなげる。

ナース・プラクティショナーは高いスキルを身につけ、専門資格を得た看護師が一定の範囲内で医療行為をする制度だ。米国やカナダ、オランダ、シンガポールなどで導入例がある。例えば米国の場合、医師の指示なしで診断や治療の一部を看護師が担っている。

日本では医師のみが診察や処置、薬剤の処方ができる。看護師は医師の指示のもとで注射や点滴といった診療の補助を担う。

2014年に薬の投与量の調整といった特定の医療行為を、医師が事前に定めた手順書の範囲内なら看護師に認める制度を設けたが、広くは普及していない。対象が限定的で、患者の体調の変化に柔軟に対応しにくい。

例えば訪問看護師が高齢者宅を訪れた際、体調に異変があっても素早くケアできない。医師に連絡しても、他の患者に対応中などの事情ですぐに指示が得られず、緊急外来に搬送するケースがある。看護師に一部の医療行為を任せれば、その場で処置できる可能性がある。

大学院などを修了した看護師を対象に新たな国家資格を設ける案がある。現在も大学院で看護師に高度なスキルを教える取り組みはあるものの、民間資格の付与にとどまっている。実現には法整備が必要で、規制改革推進会議と厚生労働省で調整を進める。



〔きょうのことば〕 ナース・プラクティショナー 看護師が一部医師業務
2022/11/27付日本経済新聞 朝刊

▽…患者が受けられる医療の質の向上や医師の負担軽減をめざし、看護師が医師の一部業務を担えるようにする制度。海外では米国やカナダ、アイルランド、オーストラリア、オランダ、シンガポールなどが公的資格制度を設けている。一定の臨床経験や大学院の修了などを要件にする国がある。

▽…米国の場合は州によって異なるが、医師の指示なしで看護師が採血やエックス線撮影などの指示、急性疾患の診断と治療、薬剤の処方などができる。多くの州で規制薬物を含む処方権を持つ。日本は医師の権限が強く、診断や処方は基本的に医師のみが可能だ。

▽…日本看護協会はナース・プラクティショナー制度の導入を求めている。在宅療養する患者の容体が変化したとき、医師に連絡をとって指示を受けるのに手間取れば、対応に支障が出る場合がある。一方、日本医師会は過去に看護師の権限拡大を検討した際も、医療の安全と質の確保に懸念があるとして慎重な立場だった。



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