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報酬・兼業◎、地方議員は「おいしい」? 秦野市議・伊藤大輔さん 統一地方選

2023年11月05日(日)

議員の仕事,
議会の審議のありようなど,よくわからない.
国によって,ずいぶん違いがあるようには聞くが,
実態がどうなっているか,あまり報道もされない.

議員の報酬も,仕事の実態が明らかにならなければ,高いか低いか,議論もできないのかもしれない.
国会など,通常の報酬以外にも,色々な名目で資金が提供されている.

国は,ちょっと置いて,地方自治体の場合に,議会,議員のあり方,
もうちょっと議論があってもよさそうだけれど.
首長も議員も,選挙の投票率は,どんどん低下してきているようだし,
自治体間の報酬二もずいぶんと違いがあるようだ.

政治家,すなわち議員だとは思わないのだけれど,
それは職業なのだろうか?とも思う.

直接民主制のような制度がいいか,というと,必ずしもそうとも言えないのだろうとは思う.
政策と称されているものは,それぞれがすべて整合的に存在しているわけではなく,
相互に矛盾し,あるいは相反するようなものが多くあるのだろう.
たぶん地域の課題が,そのようにあるのだから.
議員が,というより,議会は,ある種のバランス感覚が求められるのだろうとは思う.
……それで? 

また,議会には,当然ながら執行能力はない.
いや,他の国には,自治体でも議院内閣制じゃないけれど,議員が行政各部の責任者をかねるところがあるようだ.
議長が,自治体の長となるようなところもあるという.
まぁ,いずれにしても行政部門との関係が,どうあるべきか,考えていかないと,とは思うが,
首長の多選などを見ていると,なかなかむずかしそうだし,
議員の選出過程も,同様かもしれない.

そういえば議会の開催は,ほとんど平日,昼間.
他国には,日曜日などの開催するところもあるというが,どうだろうか.

国には,国会図書館がある.必要とあれば,調査研究に,力を求めることもできるのだろう.
地方自治体はどうだろうか.

利に聡いことと,地域の実情に通じているとか,政策に通じているということとは,別の問題だろう.
その利に,理はあるか,それなりの調査研究が必要なのだろうが,
議会,あるいは自治体にそのための備えはあっただろうか.
国だって,国会図書館,議会の調査部門がどのくらい活用されているのか,よく知らない.

……などと,いろいろ思い出しながら.記事を読んでいた.

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2023年04月23日 東京 朝刊 横浜・1地方
報酬・兼業◎、地方議員は「おいしい」? 秦野市議・伊藤大輔さん 統一地方選/神奈川県

 秦野市議の伊藤大輔さん(47)は2年前、「おいしい地方議員」(イースト・プレス)という著書を出した。著書では市議の仕事について「年俸762万円 労働日数38日 兼業あり」と記した。でも、地方議員が楽な商売だと言いたいわけではない。

 写真家でもある伊藤さんは2016年にブラジルから帰国し、子どもの就学に合わせて妻の実家がある秦野市に引っ越した。

 決め手になったのは、自然豊かな子どもの通学路だった。だが当時、大手飲料メーカーを誘致する計画があった。

 市の住民説明会に参加して質問したが、職員から納得できる回答はない。反対派の住民で陳情書を市議会に出しても話し合われることはなかった。メーカーの誘致は白紙になったが、「市政のあらゆることがしっかりと議論されていないのではないか」という疑念が膨らんだ。

 「議会に人を送り込むしかない」と市議選に自ら立候補し、初当選した。

 実際に市議になってみると「想像していたより、ひどかったかもしれない」。

 本会議の一般質問や委員会がある日でも、終了時間が午後5時を回ることはまれで、写真家の仕事と十分両立できた。議員を辞めた後の保障はないが、「年俸」は約760万円。

 「若い世代にとって年収700万円超は高いと感じる人もいるだろう」

 伊藤さんは、議員の仕事場は「議場」だと考えている。市が提案する政策について、市民の判断材料になる情報をいかに引き出すか――。そのために情報を集め、勉強することが必要だし、質問の回数やクオリティーの高さこそが議員の実績だと思っている。

 「議員にとって質問は『作品』。それこそ一日中、一年中考えている。それがプロでしょう」

 しかし、伊藤さんの目に映った議会の姿はほど遠いものだった。「ほとんど発言しない人もいて、議論が活発に行われているとは思えなかった」

 24時間365日、有権者の相談や要望に応じる仕事だという考え方もある。学校の入学式や消防出初め式など、議員が招待されるイベントも多いが、「それは任意の政治活動」だと伊藤さんは考えている。

 当選して4年近く、「議員はプロなのか? 名誉職なのか?」という疑問が消えることはなかった。

 昨年の12月議会。市議の期末手当の支給率をアップするため、議員報酬に関する条例の改正案が提案された。伊藤さんら4人が反対したが、賛成多数で可決された。

 実は市議会は19年9月から一般議員の報酬月額を1万1千円引き上げている。

 朝日新聞の全国自治体議会アンケート(今年1月1日時点)によると、19年からの4年間に議員の報酬月額を上げたのは県内の議会では秦野市議会だけだ。

 報酬を上げた理由は、議員のなり手不足だ。議会事務局の担当者は「報酬が上がることで幅広い世代や性別の人が議員になる可能性がある」と説明する。

 一方、伊藤さんは「市民が納得できる働きをしていれば報酬はもっと高くてもいいが、少なくともいまの状況では上げられない」と考えている。「そもそも、議員の活動を何で評価するのかがあいまいなままで、適切な報酬であるかどうか市民に示すことはできない」

 兼業もできて、それなりの報酬がもらえるという意味では、地方議員は確かに「おいしい」。

 でも、意味するところはそれだけではない。「地方の方がいろんな仕組みを変えやすいし、他に先んじて取り組む『ファーストペンギン』になれるという意義もある。ぜんぶの意味を込めて『おいしい』」

 だからこそ、こう呼びかけている。「庶民の感覚に近い人にもっと地方議員に挑戦してほしい」

 ■最高は県議の月額97万円

 朝日新聞が全国の自治体議会に聞いたアンケート(1月1日時点)によると、県と県内市町村の34議会で議員報酬が最も高いのは、県議会の月額97万円だった。県議会は全国の都道府県議会でも2番目だ。

 県議会局によると、県議の報酬はコロナ禍の影響などで削減した時期はあるものの、1995年に90万円から97万円に引き上げられて以降、変わっていないという。都道府県議会では愛知県議会の97万7千円が最も高く、東京都議会は81万7600円、大阪府議会は65万1千円だ。

 県内市町村では、横浜市議会が月額95万3千円、川崎市議会が83万円、相模原市議会が67万円と政令指定市が上位を占め、横須賀市議会の64万6千円が続く。最も報酬が低いのは真鶴町議会で24万2千円で、県議会の4分の1ほどだ。(小林直子)

 ■県議会や市町村議会の一般議員の報酬月額

議会   報酬額

神奈川県 970,000
横浜市  953,000
川崎市  830,000
相模原市 670,000
横須賀市 646,000
藤沢市  565,000
平塚市  502,000
鎌倉市  479,000
小田原市 475,000
茅ケ崎市 453,000
厚木市  452,000
秦野市  444,000
三浦市  442,000
大和市  439,000
逗子市  439,000
伊勢原市 435,000
海老名市 422,000
座間市  419,000
葉山町  400,000
綾瀬市  398,000
寒川町  368,000
愛川町  340,000
南足柄市 338,000
湯河原町 320,000
大磯町  315,000
箱根町  306,000
二宮町  283,000
開成町  260,000
大井町  257,000
山北町  255,000
中井町  254,000
松田町  250,000
清川村  246,000
真鶴町  242,000

 ※単位は円。自治体議会アンケートへの回答に基づく

 【写真説明】

2019年夏の秦野市議会議員選挙で市民に訴える伊藤大輔さん=本人提供
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