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(天声人語)地図が好き

2023年08月19日(土)

5万分の1の国土地理院の地図 いつごろだろうか 地図の見方とか
たぶん学校で教わったか
とすると たぶん中学校だったか

たぶん小学校の高学年 父親に連れられて 山に登った
そんなに高い山ではなくて それでも付近では その山の連なりがいちばん高かったろうか
それでもうみべの小さな駅から登り始めたので けっこうな距離があったように記憶する
それで そのとき父親は 地図をもっていたのだろうか
あるいは 自分の記憶で登っていったのだろうか

ひとり旅で 地図をもっていくことがあったか
電車の窓から風景と地図を見比べるとか 街中を歩きながら 地図を思い浮かべるとか
地図を見ながら 旅先の風景を空想するとか
そのうち2万5千分の1の地図が容易に手に入るようになった
でも クルマを使うようになって 道路地図を見るようになって
なんだか平板な地図になれるようになっていったけれど
道路地図からは 風景が思い浮かばない……

ナビがでてきて どうするとディーラーのお兄さんに聞かれて
でも ナビは遠慮する と

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(天声人語)地図が好き
2023年2月11日 5時00分

 小学生のころ仲が良かった友達に冨永君がいた。彼は地図が大好きだった。私たちは2人で電車に乗り、大きな街の本屋に行って、5万分の1の地図を買った。最初は確か甲府の辺りの地図だった。なぜかはもう覚えていない▼そこから北を私が、南を冨永君が買い集めた。彼の地図には市街地の記号がたくさんあった。私のは山ばかり。くねくねした等高線の重なりをじっと眺めた。きれいだねと私が言うと、冨永君もうれしそうにうなずいていた▼そんな古い記憶を思い出したのは、昨年末、国交省の定めるルールが改定され、タクシーに紙の地図を備え付けなくてもよくなったと聞いたからだ。これからはカーナビさえあれば十分らしい。今さらながら紙の地図が減っていく現実を痛感する▼地図好きの人々はどう思っているのだろう。東京・駒沢にあるカフェ「空想地図」を訪ねた。店主の田中利直(としなお)さん(52)が若いころから集めてきた地図や関連書籍など約1200点が置いてある。愛好家たちが集う人気の空間だそうだ▼「どの道がどうやって、どこにつながっているのか。全体像を知るにはやはり紙の方がいい」と田中さん。でも、紙はかさばるし、スマホの地図アプリも便利ですよね。「不便でもいいんです。一枚の地図を前に、延々と語り合うのが楽しい」▼目を輝かせ、地図への熱い思いを語る田中さんの言葉を聞きながら、小学生の自分と冨永君がうなずいているのを感じた。きょうはあの伊能忠敬の生誕278年。

…………………………

※ 以前よく利用していた書店に立ち寄ったとき,小さな張り紙があって,
国土地理院の地形図を置かなくなったことが記されていた.
えっ!?と思ったが,そうか,デジタルか,と思ったのだった.それでいいんだろうか?
たとえば,よく道路地図を見る.カーナビはないから,ちょっとわからないところもあるけれど,Googleの地図を見る,見てみるが,風景がすぐには浮かんでこない.そして,じっさいにクルマを走らせていて,道路地図は何か足りない,のぼり・くだりがわかりにくい,周りの風景,遠くの景色がわからないな,と.

それから,デジタル化された地図を見る道具の問題もありそうだ.普通の人が所有するPCは,ノートタイプだと,画面サイズ15インチ程度,デスクトップだと20数インチぐらいだろうか,これでは国土地理院の紙の地図の大きさにはかなわない.目に入ってくる情報量はとても違うように思う……


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