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STOP WAR ウクライナ戦争1年 対談 この戦争に勝者はいない エマニュエル・トッド×池上彰

2023年08月04日(金)

ちょっと気になって,モンゴルによる東西交流の歴史?について,入門書のような本を読んでみたことがあった.どなただったか,記憶があいまいだけれど,
まぁ,自分の不勉強を思い知らされるばかり.
しかし,ちょっと開き直ると,中学,高校と地理や歴史を勉強するけれど,
いままさに争点となっているような地域について,どんなことを,どのくらい学んだことやら.

ウクライナの戦争が始まって,あまりの無知を,恥じ入るばかりだったけれど,
その一方で,メディアの報道のあまりの偏りにも,ちょっとこわいような思いもあった.
プーチンという異形の――と思ったのだけれど――支配者を産みだしたロシア,あるいはソ連邦というべきか,もうすこし歴史や,地理について,勉強し直さないといけないんだろうな,とは思った.


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【AERA】2023-02-27

STOP WAR ウクライナ戦争1年 対談
この戦争に勝者はいない


エマニュエル・トッド×池上彰対談
エマニュエル・トッドさんと池上彰さん。
歴史人口学者とジャ-ナリストが2月24日で1年となる
ウクライナ戦争について意見を交わした。世界はどうなるのか。
購成 編集部 小長光哲郎  通訳 大野舞


歴史人口学者・家族人類学者
エマニュエル・トッドさん
Emmanuel Todd/1951年、フランス生まれ。家族構造や人口動態などのデータで社会を分析し、ソ連崩壊などを予見してきた。近著に『我々はどこから来て、今どこにいるのか?』


シャーナリト
池上彰さん
いけがみ・あきら/1950年、長野県生まれ。NHKの記者やキャスターを経てフリーに。名城大学教授、東京工業大学特命教授。主な著書に『一気にわかる!池上彰の世界情勢2023』など



池上 トッドさんは咋年の段階から、「ウクライナ戦争の最大の責任は、ロシアやブ-チン大統領ではなく米回とNATO(北大西洋条約機構)にある」とおっしゃっていますね。
トッド この戦争は米国やNAT○の対応次第で,つまり「ウクライナの中立化」というロシアのかねての要請を西側が受け入れてさえいれば容易に避けることができました。軍事支援を通じてウクライナを事実上の加盟国にして,今も武噐を提供していNATOと米国に戦争へと仕向けた直接的な責任があると考えています。
池上 米国はさまざまな兵器をウクライナに供与していますが、ロシア領土を直接攻撃しないことを条件にしています。ウクライナ国内に入ってきたロシア軍にだけ使え、という限定的な形です。つまり米国は、ロシアとの代理戦争をウクライナを舞台に戦っている。最大の被害者はウクライナだと思います。
トッド 同意します。ウクライナをさらに武装化すべきだと主張する人もいますが、彼らはウクライナが勝てないだろうことは薄々わかっている。犠牲になるのはウクライナの人だと知った上でのそういう議論は、とても非道徳的なものだと思っています。私は戦争に反対の立場です。ただ、どうしても戦争をするならば、直接戦うべきです。第三国を介したような戦争は、さらに道徳的ではありません。

民主主義の理想の逆

 この殴争は、グロ-バル化が極端に到達したところで起きている,とも考えています。グローバル化の原則とは、生産拠点を移転すること。移転することでより安い人材を使う。その点で今のウクライナ戦争を見ると米国や西側諸国が、軍事の人村もアウトソーシングしているという見方もできるわけです。ウクライナの兵士を使いながらロシアと代理戦争をしている。民主主義の理想の逆をいってしまっていると私は考えます。
池上 しかし米国や欧州の多くの国.日本でも、ウクライナ戦争の一番の責任はロシアにあるというのが一般的な世陵論です。トッドさんの発言はかなり勇気のいることではないですか。
トッド ウクライナはフランスと同じ欧州の国ですから、感情的にも難しい面はあり、私もフランスでの発言には慎重になっていました。まずは日本でウクライナ戦争に陶する発言をしてきたのもそれが理由です。
 ただ,フランスの新聞フィガロで受けた最近のインタビューは、日本で出した新書『第三次世界大戦はもう始まっている』とほぼ同じタイトルの内容でしたが、大きな反響がありました。ウクライナへの戦車供与の話が出て、フランス国内でウクライナ戦争への見方が大きく変わったタイミングで発表されたこともあったでしょう。戦車を送るということは戦争をすることと同義だからです。記事には批判もありましたが、私のような見



方も受け入れられる雰囲気が出てきている感じはします。
 とはいえ、フランスで世論調査をすると、ほぽ皆「反ロシア」という立場なのは戦争が始まって以来,変わりません。「ロシア嫌い」にとらわれたメディアの影響も大きいと思います。少し合理的な議論が始まろうとしている、くらいの言い方が正しいかもしれません。

世界戦争に入っている

 そういった議論の中で私の役割というのは,ロシア、ウクライナどちらかの側につくということではなく.中立の立場で,ロシア嫌いの人も含む全ての人に投立つための発言をすることだと考えています。例えばメディアでは「ロシア人たちはブーチン政権下、恐怖の中で生活している」といった報道がなされていたのですが、これは事実とは異なっていたわけです。
 私は.ロシアという国はプーチンが支持されている中でソ連崩壊後の危機的状況から見事に立ち直り、社会として安定化へ向かっている、と戦争の前から指摘していました。プーチン政権が崩壊することはないと私は見ています。ロシアを批判したいのであれば、ロシアがどんな国なのか冷静に知ることから始めるべきだと私は思うんです。
池上 トッドさんは昨年から「第3次世界大戦はもう始まっている」とおっしゃっています。
トッド ロシアとウクライナ二国間のこの戦争が、世界大戦に発展するのではと心配している人は多いと思います。でも,もうすでに米国を中心とする西側とロシアの間で展開されている世界戦争、という段階に入っていると見ています。
 そしてそれは「まず経済面から始まった」とも言えると思います.ウクライナへの爆撃で市民の多くが殺されていることはもちろん、まさに戦争という状態なのですが、欧州や米国がロシアという国を経済的に、最終的には社会的にもつぶすという目的で始めた経済制裁もまた,戦争の一端であるわけです。
 この経済制裁に、ロシアは耐えています。いまだにロシアの経済が安定していることは、西側が非常に驚いている点だと思います。これはなぜなのか。
 実は経済のグローバリゼーションが進んでいく中で、「生産よりも消費する国=貿易赤字の国」と「消費よりも生産する国=貿易黒字の国」との.分岐がますます進んでいるんです。ロシアはインドや中国とともにまさに後者の代表で、天然ガスや安くて高性能な兵器、原発や農産物を世界市場に供給する「産業大国」であり続けています。一方で、前者の貿易赤宇の国とは米国、英国、フランスなどです。財の輸入大国としてグローバリゼーションの中で自国の産業基盤を失ってきている。つまり互いに科している経済制裁は、消費に特化したこれらの国のほうにむしろマイナスに効いてくる可能性があるわけです。

米国は生産力で弱体化

 一種の神話的な立場だった「経済大国アメリカ」は、今は生産力の点で非常に弱体化してきています。1945年時点で米国は世界の工業生産の約半分を占めていましたが、今は違います。ウクライナ戦争はロシアにとって死活間題であると同時に、米国にも大問題なのです。



 米国の生産力でとくに問題となってくるのが「兵器の生産力」です。この先.ウクライナ戦争が長期化したとき、工業生産力の低下する中でウクライナへの軍需品の供給が続けられるのか。むしろロシアの兵器生産力のほうが上回っていくのではないか。そこは西側としては心配な点でしょう。
 ただ、それでも米国はこの戦争から抜け出せないのではないか、とも言えると思います。米国がこの戦争から抜ける、それは米国にとって「ウクライナへ供給する兵器の生産力が追いつかなかった」という点で、「負け」を意昧するからです。
池上 その世界大戦に巻き込まれた形のウクライナですが、トッドさんは戦争が始まる前の段階で、ウクライナは破綻国家であり、国家としての体をなしていないとおっしゃっていました。ただ,戦争が始まり、そのまっただ中で政府の汚職高官が追放されるなど汚職撲滅の動きもあるようです。国としてのまとまりが全くなかったウクライナが、ロシアの攻撃で自分たちの土地を守らなければならなくなったという、きわめて皮肉な形ではありますが,民族意識が深まってきた。この戦争をきっかけに国家として成立しつつあるようにも見えるのですが。
トッド そのとおりだと思います。この戦争によって国家意識、国民意識が強化されている面はあるでしょう。戦争前は、私はウクライナの国家意識がどれほど強いのか疑問に思っていたのですが、軍事的に非常に耐えている姿を見て、その意識が強くなっていると認めるようになりました。

ポ-ランドが参戦か

 ただ、ウクライナにおけるロシア語圏は,この戦争によって崩壊しつつあるのではとも思っています。ロシア語圏にいる中流階級がどんどん国外に流出しているからです。中流階級がいなくなった国は崩壊していく傾向があります。図家意識,国民意識というのはウクライナ語圏で強化された、と言えるのでは
ないかと思います。
池上 ウクライナ東部、つまリロシア語を話す人たちがいるところでは.どんどんその人たちがいなくなっている。一方で,とくにリビウなどかつてのポーランドの支配地域だったところは.どんどんポーランドに寄っていく。そして真ん中のキーウの辺りがいわゆる「小ロシア」という形になるというふうに,ウクライナが結果的に三つに分裂していく未来も見えてくる気がするんですが。
トッド ウクライナの将来についてはまだ見えにくいところがありますが、仮説としてたしかに,ウクライナが分断される状況もあり得ると思います。
 それ以上に問題なのが、この戦争の「西側対東側」という構図がどこまで明確になっていくのかどうかです。具体的に言えば、「はたしてボーランドが戦争に参加するのか」がこれからの大きな焦点になってくると見ています.
 ポーランドには特殊な反ロシア感情があります。歴史的にもウクライナの一部がポーランドだったこともありますし,今も数干人のポーランド人兵士がウクライナ側で戦っていると言われています。これでボーランドからドイツ製の戦車「レオパルト2」が供給されれば、また状



況が大きく変わるでしょう。
 そもそも戦車を供与するにあたっては、戦車が数ヵ月かかってウクライナに届いてから、操縦士が運用技術を習得するのにまた数ヵ月間かかるという問題があります。でも、もし戦車の操縦士がポーランド人なら、もう少し早く攻撃を始めることが可能になる。そうやってポーランドがこの戦争に食い込んでくるようなことになると、ウクライナの分断よりもより問題が大きくなっていくと思います。
 言えることは、戦後のウクライナには非常に悲劇的なものが待っているのではないかということです。全ては破壊され、復興はとても困難でしょう。そこで米国が何か手助けするかと言うと、そうは思えませんから。
 この戦争が今後、どのように広がっていくのか。最も重要なのはポーランドに加えて、バルト三国、英国,米国がどう動くかです。これらの国が今、非常
に好戦的な姿勢に変わってきつつあります。そのときに問題になってくるのが「加盟国の一つに対する攻撃はNATO全体への攻撃とみなす」とするNATO条約の第5条です。そこで、もしロシアがポーランド、バルト三国、英国、米国のいずれかを攻撃したら、フランスははたしてどうするべきか。私としては、これらの国と連帯する必要はないということを今から明確にしておくべきだと思います。
 また、ポーランドについて、ウクライナ問題をさらに深刻化させるようなことをしたらNATOとしても連帯はできないということを明確にわからせるべきではないかと考えています。

ドイツの今後も焦点

池上 NATOやEU(欧州連合)は共同歩調が乱れてバラバラになってしまう可能性が高くなるということでしょうか。
トッド 今すぐにそうなるというわけではありませんが,米国や英国、ポーランドなどの好戦的な態度が,NATOやEUの真の連帯性について改めて考えさせられることにつながっていくと思います。
 例えばドイツは,戦車の供与をめぐって最初は慎重な姿勢を見せ、迷いが見られました。各国にプレッシャーをかけられ、ある意味で破害者であるとも言えると思います。ドイツが今後どういう態度に出るのかが焦点の一つになってくるでしょう。その行きつく先として.NATOやEUがバラバラになっていくこともあり得るとは思います。
池上 この先、この戦争はどうなっていくのか。ウクライナとしてはロシアを国内から追い出すまでは戦争を続ける。一方で、プーチン大統領にしてみれば,ドネツクやルハンスクなどウクライナ4州をロシア領として「併合」した以上、そこから撤退することはできない。米国も、この戦争から抜け出すことは難しい。欧州諸国もロシアへの経済制裁をした結果,天然ガスが入ってこないなどさまざまな経済的打撃を受けている。結局、この戦争に勝者はいない。延々と、みんなが負ける負け戦が続く、そんな未来が来るのではないでしょうか。

米国の崩壊もあり得る

トッド この戦争が始まったとき、私は地政学の本を書き始めていました。そのときまで、世界は中国対米国という構図で見ることができると考えていました。しかし、米国の生産力が非常に弱まっていることや、中国も出生率が非常に低下していることから、その構図で世界を見るのは正しくないことに気づきました。
 私は焦点をロシアに移していきました。すると、ロシアは保守的ではありますが,例えば乳幼児死亡率が今は米国を下回るなど、社会としてある程度安定した国であることが見えてきました。ただ、人口は減少傾向にあり、ロシア的な帝国主義を世界に広めていくほどの勢力ではないことにも気づきました。
 では、世界のシステムを考えていく上でどの国が問題なのか。世界が不安定化していくその中心にあり、世界がこれから先に向き合わないといけないのはアングロサクソン圏、とくに米国の「後退のスパイラル」なのだということに気づいたんです。問題はロシアでも中国でもなく、米国なのです。私はいま.よくこう言います。今の人類が直面している問題は二つある。地球温暖化と、米国だと。
 この戦争がどういう形で終わるのか、はたして終わりがあるのかわかりません。ただ,さまざまな終わり方の可能性を考えていくと、米国社会が貧困化などの問題で後退のスパイラルにますます入り込んでいくことによる「米国の崩壊」もあり得るのではないかと考えています。フランスのジャーナリストは恐らくロシアのほうが50%くらいの確率で崩壊すると見ているでしょう。でも、私は5%ほどではありますが,米国が崩壊することもあると見ています。
池上 私は,このウクライナ戦争ほこの先10年は続く「10年戦



争」になると言っています。
トッド 私は5年だと思いますね。人口動態で見るとロシアの人口が最も減り始めるのが5年後であること、また第1次,第2次世界大戦ともに5年ほどで終わったということもあります。

ロシアの価値観に共感

池上 この戦争が終わったとき、例えば中国、インド、サヴジアラビアといった国が勝者として生き残っているという可能性も考えられるでしょうか。
トッド 第1次世界大戦も欧州の中で対立が起き,欧州は自殺するような形で崩れていきましたが,一方で、対立の中から米国の覇権というものが生まれましたよね。その意味で、池上さんのおっしゃったような国々が勝者のような形になることはあり得ると思います。ただ.それらの国は世界の覇権をとるほどではありません。
 むしろ、ロシアが勝者になる可能性があるんです。この戦争は単なる軍事的な衝突ではなく実は価値観の戦争でもありま。西側の国は,アングロサクソン的な自由と民主主義が普遍的で正しいと考えています。一方のロシアは権威主義でありつつも、あらゆる文明や国家の特殊性を尊重するという考えが正しいと考えています。そして中国、インド、中東やアフリカなど,このロシアの価値観のほうに共感する国は意外に多いのです。
 世界が多極化し分断しても、それが不安定な世界だとは限りません。ロシアの言う「あらゆる文明、あらゆる国家がそれぞれのあり方で存在する権利を認める」世界が支持され、実現するなら、ロシアが勝者になると考えることもできるわけです。
 米国が一国の覇権国家として存在し、無責任な行動をとる世界のほうがむしろ不安定化を招くでしょう。この状況は早々に終わらせるべきです。そのためには米国が自分の弱さを認めるしかない。そうしないと「終わり」は来ないのだと思います。


池上彰さんが対談を振り返る
大変な状況は実は米国

 印象的な対話だった。
 一つは、戦争が始まる前は破綻国家だと思っていたウクライナが、皮肉なことではあるが侵略を受けたことで国家としてのまとまりができ、民族主義的な意味での団結心が出てきたことをトッドさんが認めたこと。
 もう一つは、トッドさんは以前からアングロサクソン、特に米国が諸悪の根源だどおっしゃったが、そこを改めて強調したということだ。
 ロシアは危機的状況なのではないか。そんな論調がほとんどの中,実は大変な状況にあるのは国民の間で分断が進む米国のほうなのだ。例えば共和党の内部も分裂し、下院議長が15回投票しないと決まらないような状況の中、トランプ前大統領は再登板を狙ってしゃしゃり出てくる。しかし、党内でもトランプさんについていこうという人はごく少ない。一方で,バイデン大統領は大丈夫かというと、自宅で見つかった機密文書の件や、自身の高齢の問題(現在80歳)もある。米国自身が迷走し、危機的状況にあることが露呈している。米国のことも考えていかなければいけないということだろう。
 そして、ロシアがこの戦争の勝者になり得るという話。実はロシアはこの戦争の前から、「世界で米国だけが唯一の大国であってはならない、多様な世界でなければならない」といった趣旨のことを言っていた。いまロシアはウクライナでは大変な苦戦をしているようで、私たちはついそこだけ見てしまいがちだが、この戦争で結果的に世界がさまざまに分断し、多様なものになっていくとしたら、それはもっと広い、長いスバンで見ればロシアの世界戦略が実は成功しつつあるのかもしれない……。そういう冷静な視点でこの戦争を見ていかないといけないのだということを、トッドさんに教わった気がする。
 トッドさんはこの戦争が5年は続くと言う。私の推測だが.ロシアのプーチン大統領は、(第2次世界人戦の)独ソ戦でドイツの侵略を受けたときもウクライナで大戦車戦が展開され,4年かかってドイツを追い出したのだから、少なくとも4年くらいは続くだろうと考えているのではないか。私たちも残念ながら、あと3年くらいは覚悟しなければならないのかもしれない。
 結果的に勝者がいない戦争がいま展開されていることを、これも残念ながら私たちは認識しなければいけないと思う。
 最後に希望はあるかと問うとトッドさんは「ジョーカーだ」と少し笑って答えた。希望は持ちたい。箱からあらゆる災厄が世界に飛び出していっても,最後に一つ「希望」だけは残ったという有名な話もあるではないか。何とか私たちの手で希望を見つけていかなければならない。改めてそう考えた。

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