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広島・岡山ローカル線、存廃含め議論へ JR西「鉄道、便利でない」

2023年11月26日(日)

鉄道路線がどんどん見直され,廃止されていく.
見直して,もっとネットワークを強化しよう,という議論は,ほとんど聞かない.
バスで代行するとか言いながら,だいたいローカルバス路線で,県境を越えるものなどあまり見ないようで,
おまけに最近は,運転手の確保が困難だとか騒がれている.
給料が安ければ,もともと労働条件は厳しかったわけだから,なり手以内,というのは,
当然に予想されていたことなんだろう.
福祉関係なんかも同じだな.

客が減って,便数が減って,それでますます便数が減る.
多くの赤字ローカル線が,同じような経過をたどって,廃止の議論を迎えるのだろう.

ときどき地図を眺め,時刻表を眺める.
結局,クルマにするか……となったり,でも年をとると,クルマじゃな,となって,
鉄道は?
一日数便しか走っていない,なんてローカル線が多そうだな.
おまけに主要幹線との接続はどうだったか.
おおむかし懐が寂しいと,長距離の鈍行,あるいは急行,もちろん2等車で,とか,
でも長距離の列車がどんどん廃止され始めたころ,結局,新幹線を使え,ってことで,
それって実質値上げじゃないか,なんて思ったこともあった.

まぁ,タイム・イズ・マネーか…….いやだな.

三江線など,代替バスだって,廃止路線になるんじゃないのか? いや,人が住んでいないんだから.本当か? 
このまえ,六角精児さんが三江線ででていたぞ,などと思うが.

国土の均衡ある発展なんだとか,
国土の強靱化だとか,
どういう国土をつくりたいんだろう?


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広島・岡山ローカル線、存廃含め議論へ JR西「鉄道、便利でない」
小沢邦男 西本秀2023年8月2日 21時40分

 JR西日本は2日、広島・岡山両県を走るローカル線の芸備線の特に利用者が少ない区間について、そのあり方を沿線自治体と話し合う「再構築協議会」の設置を国に要請する方針を表明した。国も参加して対象区間の存廃も含む議論が進む見通しだ。

【連載】 線路は続くか
地域の「足」となってきたローカル鉄道が廃線の危機を迎えています。現場から報告するシリーズです。

 同協議会は法改正によって10月に始まる新たな制度で、国土交通省の担当者によると、設置申請の具体的な表明は全国初という。

 JR西は芸備線の備後庄原(広島県庄原市)―備中神代(岡山県新見市)間の68・5キロを協議会の設置要請の対象とする方針。2日に岡山市内で開かれた芸備線の経営状況に関する会合で両県側に伝えた。

 同社地域共生部の須々木淳次長は非公開の会合の後、記者団に対し、対象区間について「全国でも非常に利用は少ない。鉄道の特性が生かせていないのが顕著」と強調。協議会の設置を「できるだけ速やかに要請していきたい」と述べた。

 再構築協議会は、4月に成立して10月1日に施行される改正地域公共交通活性化再生法に盛り込まれた。「大量輸送機関としての鉄道の特性」を生かすのが困難な赤字などのローカル線について、地域公共交通のあり方を関係者が連携して「再構築」することを目指すとされている。

 事業者や自治体の要請で国が設置し、地域に適した交通手段を話し合って、バスなど鉄道ではない方法に転換する場合でも国が財政支援をする。

⇒「議論の場ではございません」ローカル線存廃、JRと自治体の神経戦

 芸備線は利用の低迷が続き、JR西が昨年4月に発表した30区間の輸送密度(1日1キロ当たりの平均利用者数)では、今回の対象区間内にある東城―備後落合間が同社管内で最低の11人だった。

 ただ、これまで沿線自治体からは廃線への懸念が強く示されてきた。同社の表明を受け、岡山県幹部は「地元と相談しながら対応を検討したい」と述べるにとどめた。(小沢邦男、西本秀)

言葉濁す自治体、歯切れ良いJR西

 JR西日本が2日、存廃を含めてローカル線のあり方を検討する「再構築協議会」の設置に向けて踏み出した。国に設置を要請する対象としたのは中国山地を走り広島と岡山を結ぶ芸備線。沿線自治体には困惑が広がるとともに、予算面などの国の積極関与に期待する声が出ている。

 岡山県の浮田信太郎・県民生活部長 「まずは国に制度について確認してから……」

 広島県の杉山亮一・地域政策局長 「今後の対応については、国の要請があってから考えたい……」

 2日午後、岡山市内で開かれた記者会見で、両県の幹部はそろって言葉を濁した。一方、JR西側は歯切れ良かった。

 JR西の須々木淳・地域共生部次長 「イベントの時には少し増えるけれど、日常の利用はなかなか増やしづらい。地域にとって鉄道が便利なものになっていない」

 この日、直前まで開かれていた沿線自治体とJR西などとの会合。JR西側は、芸備線の備後庄原(広島県庄原市)―備中神代(岡山県新見市)の68・5キロの区間を念頭に、再構築協議会の設置を国に要請する方針を伝えた。

自治体からは「国の関与」求める声

 協議会は、4月に成立した「改正地域公共交通活性化再生法」に基づいて設置される。JR西としては初めての具体的な表明となり、10月1日の改正法の施行後、すみやかに要請する構えでいる。

 自治体側はこれまで、線区の存続を前提にした「利用促進」をJR西との会合の議題としてきた。一方、JR西は「存続ありき、廃止ありきのいずれでもなく、地域と議論したい」(須々木次長)とのスタンスだ。自治体としては、廃止の可能性も含めた論議にすんなりとは応じられないのが実情だ。

 今回までの会合で、JR西の経営状況を把握するため、広島県などは芸備線にとどまらない全路線の収支を明らかにするよう求めてきたが、JR西は応じずにいる。ある自治体の幹部は「議論の溝は埋まっていない」と感じるという。

 一方、改正法は地域交通を再構築するための予算措置も定めている。庄原市の岡本貢・生活福祉部長は取材に対し、国の関与に期待を込めた。

 「国はJRと自治体の間の『行司役』ではなく、交通政策の当事者として責任を発揮してほしい。JRが重視する『大量輸送』だけでない鉄道の役割が、ローカル線にはあるはずだ」(西本秀、小沢邦男)


改正地域公共交通活性化再生法
赤字ローカル線などの地域公共交通のあり方を関係者が連携して「再構築」することを目指し、4月に成立。10月1日に施行される。事業者や自治体の要請に基づき、国が「再構築協議会」を設置。1日1キロ当たりの平均利用者数(輸送密度)が少ない線区が対象となる。協議会は存廃やバス転換などの方針を3年以内をめどに作成する。


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