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4歳死亡、AIが「保護率39%」 虐待断定できず、児相保護見送り 三重

2023年11月11日(土)

子どもの虐待に関する全国的な研究会が横浜で開かれたのは,
もう四半世紀以上も前のことだったか.
2回目の全国規模の集まりだった.
それで,では,そこで初めて「虐待」が認知されるようになった?

そういえば,乳幼児健診で,虐待を発見できないのか?というはなしがあった.
健診にあたる保健師・看護師,医師,補助の他のスタッフらのはなしでは,
健診で着目すべきところ以外に目が行くことはあまりない,ということが多かった.
自治体によって,かなりの違いがあったし,いまでもそうなのかもしれないけれど,
スタッフらの「子ども観」とか,親子のあり方についての見方,
そういったことが,じっさいに健診に来る子ども,親を見(診)る際の視野を決めているところがあったのだろう.

でも,それにしてもAIか,と思う.
なんだか悲惨な印象を受けてしまう.
どういう使い方をしていたか知らないけれど,
機械に、どの程度の情報,臨床例などを覚えさせていたのか,
どんな子ども生育事例,ことを矢を取り巻く環境などについての事例研究などが提供されていたのだろうか,と思ってしまう.
どうなんだろう.
専門家は,意外と,いや意外ではないのかもしれないけれど,
それまでの正統な考え方,対応の仕方などを守る傾向があるかもしれない.
彼らを育て、かれらが学んできた環境は,そういうことだから.


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4歳死亡、AIが「保護率39%」 虐待断定できず、児相保護見送り 三重
2023年7月11日 5時00分

 4歳の娘への傷害致死容疑で母親が三重県警に逮捕された事件をめぐり、県は10日、虐待に関する過去のデータを職員の判断に生かすAI(人工知能)の評価などを参考に、一時保護を見送っていたと明らかにした。「保護率39%」だったといい、在宅での定期見守りを決めたという。

 県議会の全員協議会で説明した。児童相談所は昨年2月、女児にあざが見つかったとの連絡を受け、母親らと面会。あざが虐待によるものと断定できない▽母親が児相の指導や支援に応じる姿勢をみせたなどのほか、AIで評価した際、「保護率39%」だったこともあり、一時保護せずに定期的な見守りとすることを決めたという。

 児相はその後、女児が保育園を長期欠席しているとの情報も得ていたが、面会などの対応はしていなかった。

 AIシステムは虐待や虐待を疑われる過去事例を職員の判断に生かすもので、2014年度以降の約6千件分のデータを集め、20年7月に県が導入した。データをもとに一時保護の必要性を示すというが、「あくまで参考値で、判断は人間がしている」(県子ども・福祉部)としている。

 政府が昨年9月に公表した児童虐待防止に向けた総合対策では、児相の負担軽減のため、一時保護の必要性の判断にAIを活用することが盛り込まれた。一見勝之知事はAI活用について「検証していく必要がある」とし、第三者検証委員会などの議論を待ちたいとした。(山本知弘)
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死亡把握日、偽り報告 ケースワーカー「発覚怖かった」 江戸川区・遺体放置

2023年11月11日(土)

専門職って?
福祉系の職場,施設や相談措置期間(児相や福祉事務所など)での,
福祉系スタッフの不祥事が、よく報じられる.

いまに始まったことではない、とも思うけれど,
それにしても.

むかし,ちょっと気になったのは,
専門職を養成する教育課程に,課題はないのだろうか,ということ.
まぁ,福祉系に限らないのだろう.
教員なんかも,どうなっているんだろうか.
もっと専門職を採用世路,という話は出てくるけれど,
その専門職をどう育成しているのか,あまり議論を聞かない.
いや,現場では,いろいろと検討されて,いろいろと試行が続いているのだろうが.

もちろん雇い入れる側に問題がないなどとは思わない.すごく問題があった.
いま,変わったか知らないけれど.

ちょっとズレるかもしれないけれど,戸塚ヨットスクールといっても,
もうほとんど忘れられているのかもしれないけれど,
戸塚さんは,刑を終えて,また同じような仕事,事業?をやっていたと聞くけれど.
そう,彼は、彼の信念に基づいてスクールを運営していたんだろう.
そこに子を委ねたい親もいたのだろう.

むかし,自閉症児の入所施設で働いていたスタッフの話を漏れ聞いたことがあったけれど,
入所者への身体的な加害,いや,彼は加害とは思っていなかっただろうが,
そんなことがあっただろう.

で,福祉事務所のケースワーカーとか,かなり多くの自治体が、一般事務スタッフをあてていたのではなかったか.
それはいけないことか,というより,ではそういうスタッフを、どんなふうにトレーニングしているか,が問題なんだろうな、とも思うが,
では,だれが指導,訓練に当たるんだろう.
というか,どんな教育課程?ということに,戻りそうな気もする.

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死亡把握日、偽り報告 ケースワーカー「発覚怖かった」 江戸川区・遺体放置
2023年7月11日 5時00分

 東京都江戸川区福祉事務所の主事が、生活保護受給者の独居男性(当時65)の遺体を2カ月半にわたって放置していた問題で、男性の死亡の連絡を受けた主事が、死亡を知った時期を偽って区に報告していたことがわかった。報告の1カ月余り前に死亡を把握しながら、報告前日に知ったことにしていた。区が10日、明らかにした。(高島曜介、笹山大志、大山稜)

 江戸川区議会は10日、非公開で臨時の全員協議会を開いた。出席者によると、区側が、20代の男性主事が遺体を放置していたことや区に虚偽の報告を行っていたことを説明したという。

 区によると、主事は1月10日、ケースワーカー(CW)として担当する男性が自宅で亡くなっていると、医師から報告を受けた。だが、3月27日に福祉用具のレンタル業者が男性宅を訪ねて発見するまでの約2カ月半、遺体を放置していた。

 主事は2月22日、死亡を理由に男性の生活保護費の振り込みを停止するための報告文書を上司に提出していたが、死亡の連絡を受けた日付を2月21日と記していたという。主事はCWとして当時1年目。「放置していることが発覚するのが怖かった」と説明しているという。

 区側は当初、主事の上司は2月の文書報告の時点で、男性が1月に死亡したことを把握していたと説明していた。だが、実際は文書に男性の死亡日は書かれておらず、上司も死亡日を確認していなかったという。

 主事はこの報告の後も1カ月以上にわたって遺体の放置を続けた。葬儀に関する手続きを行っていなかったが、区側は遺体が放置されていることには気づかなかった。

 区によると、男性と同じ地区を担当するCWは本来63人だが、うち6人が2022年度内に退職。主事は今年に入ってから問題発覚まで、約100の生活保護世帯を担当していた。社会福祉法では、CW1人が担う生活保護世帯は都市部で80世帯を標準としている。

 ■経験の浅さ一因か 3年未満6割超

 CWは全国的な人員不足が課題となっているが、経験の浅いCWによって人員を補っている構図の問題点も指摘されている。

 CWは福祉事務所に配属された地方公務員が担う。社会福祉主事の任用資格が必要で、取得に試験はないが、大学の指定科目や通信教育を履修する必要がある。生活保護の適否の判断や生活・就労支援など、業務は多岐にわたる。

 厚生労働省の2016年の調査によると、全国のCWのうち6割超が経験3年未満。経験1年に達していないCWも2割超だった。22年に同省の補助事業で有識者らがまとめた報告書では「経験の浅いCWが多く、経験豊富な先輩CWに相談や助言を受けにくい環境になっている」と課題を指摘した。

 江戸川区によると、主事は遺体を放置したことについて「みんなが忙しそうにしていて相談しづらかった」とも説明しているという。

 生活保護制度に詳しい花園大の吉永純教授(公的扶助論)は「CWの業務は本来、相応の専門性が求められる。(各自治体は)専門の福祉職の採用を増やすなどの取り組みを拡大する必要がある」と話す。

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